失敗しないイベント運営の基本と成功マニュアル|企画・役割分担の解説付きガイド
INDEX
企業イベントの成功には、全体像の把握と体系的な運営ノウハウが欠かせません。企画の立案から当日の対応まで、すべてのステップにおいて緻密な準備と役割分担が求められます。特に初めて主催する担当者にとっては、手順や業務内容が不明確なままでは不安がつきものです。
本マニュアルでは、イベント運営に必要な知識と経験を体系化し、企業が実際に活用できる成功のための手法を解説します。社内イベントや展示会、セミナー、オンラインイベントなど、さまざまな形態に対応できるよう構成されています。
初めての担当者でも安心して読み進められるよう、各章では目的の明確化から告知、当日の対応、フォローアップに至るまでをステップ・バイ・ステップで案内。業種や規模を問わず活用できる内容です。
次のパートでは、「イベント運営とは何か?」という基本的な問いからスタートし、企業が成功に導くための第一歩を丁寧に紐解いていきます。
イベント運営とは?企業が成功させるために必要な基本理解
企業にとってイベントは、顧客との接点を創出し、ブランド価値を高める重要な手段です。しかし、その意義やプロセスを明確に理解しなければ、想定された効果を得ることはできません。イベント運営の第一歩は、「なぜこのイベントを開催するのか」を明確にし、それに基づいて企画と実施の方向性を定めることです。
イベント運営には以下のような共通要素があります。
- 目的設定とターゲットの明確化
- スケジュールと業務分担の整理
- 会場やツールの手配
- 参加者への告知と受付
- 当日の進行とトラブル対応
- 終了後のアンケートや効果測定
これらの要素は、オンライン・リアルどちらの形式でも必要不可欠です。特に社内イベントや大規模な商業施設での催事、業界セミナーなどでは、社外との連携や代行業者の活用も視野に入れる必要があります。
イベントは単なる一過性の行事ではなく、企業活動の延長線上にある戦略的手段です。そのため、担当者にはプロジェクト管理能力や社内調整力が求められます。
イベントの目的と種類を明確にする
イベントを成功させる第一歩は、目的の明確化です。なぜイベントを開催するのか、その答えによって企画内容・運営方法は大きく異なります。
以下に、主な目的とイベントの種類を整理します。
| イベントタイプ | 主な目的 | 参加対象 | 特記事項 |
| 社内イベント | 社員間の連携強化・表彰・研修 | 自社社員 | 場所は社内または研修施設 |
| 顧客向けイベント | 新製品体験、ブランド訴求 | 既存・見込み顧客 | デモ機材や説明資料が重要 |
| 商業プロモーション系 | 集客・販売促進・キャンペーン | 一般消費者 | 通行人を含む不特定多数 |
| 採用イベント | 自社理解促進・応募促進 | 学生・求職者 | プレゼンと体験がカギ |
| 業界向けセミナー | 情報共有・業界動向の発信 | 同業他社・取引先 | 講演内容と登壇者が重要 |
目的により、ターゲット設定・内容・タイムスケジュールも変化します。
例として、新製品発表が目的であれば、参加者はメディア・顧客・関係者が中心となり、資料や映像演出を準備する必要があります。一方で、社内研修イベントであれば、スケジュール管理や講師手配がポイントになります。
明確な目的は、役割分担やリソース配分にも影響を与え、無駄のない運営が可能になります。目的と種類を事前に精査することで、スムーズなフローが実現します。
企業イベントの流れと全体像
企業が主催するイベントには、どのような段階的な流れがあるのでしょうか。以下に、一般的な運営フローを紹介します。
| フェーズ名 | 主な作業内容 | 関係者 | 必要な資料例 |
| 企画・計画 | 目的・ターゲット設定、プログラム設計、予算計画 | 主催者・企画担当 | 企画書、コンセプト資料 |
| 準備 | 会場手配、告知、制作物手配、スタッフ配置 | 事務局・外注先 | タイムテーブル、進行表 |
| 当日運営 | 会場設営、受付対応、進行管理、トラブル対応 | スタッフ全員 | 進行マニュアル、役割表 |
| フォローアップ | アンケート集計、レポート作成、次回改善点整理 | 担当部署・営業 | 集計レポート、社内報告書 |
この全体像をあらかじめ把握しておくことで、各工程において何をすべきか、誰が担当するのかを明確にできます。特にチェックリストを活用することで、抜け漏れを防止し、成功率の高い運営が可能になります。
オンライン・リアルの開催形式の違いと選び方
現代のイベント運営では、オンライン開催とリアル開催(対面)を選ぶ場面が増えています。どちらを選ぶかは、目的や参加者層、コスト、会場の確保状況などに応じて判断する必要があります。
オンライン開催の特徴
- 移動や交通費が不要
- 全国・海外からの参加が可能
- 録画によるアーカイブ活用がしやすい
- 使用ツールや回線環境の整備が必要
リアル開催の特徴
- 対面での関係構築がしやすい
- 体験型の展示や試食が可能
- 空間演出(照明・音響・デザイン)による臨場感が出せる
- 会場確保や備品・機材の手配が必要
また、ハイブリッド型(オンライン+リアル)の選択肢も注目されています。各形式のメリット・デメリットを把握したうえで、イベントの目的とターゲットに最適な方法を選定することが、成功への鍵となります。
成功する企画立案のステップと考え方
イベントの成功可否は、企画段階でほぼ決まると言っても過言ではありません。適切なターゲット設定と明確な目的整理、そして一貫性のあるコンセプト設計が重要な要素です。
特に企業イベントにおいては、社内関係者との連携や役割分担、さらにリソース(時間・人材・予算)をどう割り当てるかが大きな課題となります。このフェーズでの検討不足は、当日のトラブルや集客不足といった失敗につながるため、十分な準備と共有が必要です。
以下に、企画立案時に押さえておくべき基本ステップを整理します。
- ターゲット層の明確化と情報収集
- 目的とゴール(KPI)の具体化
- テーマ・コンセプトの決定
- プログラム構成と時間配分
- 社内体制と進行フローの策定
- 必要な機材や物品の手配方針の検討
これらを整理することで、以降のステップで無駄な作業や混乱を回避できます。
イベントのターゲット設定と目的整理
まず最初に行うべきは、誰のためのイベントかを明確にすることです。参加者となるターゲット層が社内社員なのか、既存顧客なのか、あるいは新規見込み顧客なのかによって、企画の内容は大きく異なります。
ターゲット設定のポイント
- 年齢・性別・所属業界
- 関心を持つテーマや課題
- 開催方法(対面・オンライン)との相性
- 参加にかけられる時間帯や曜日
次に、目的を明文化しましょう。目的が明確でないイベントは、内容に一貫性がなくなり、来場者の満足度が下がる原因となります。
よくある目的の例
- 顧客との関係性強化
- 新製品やサービスの認知拡大
- 社内エンゲージメントの向上
- 見込み顧客の獲得と営業機会の創出
目的に応じて、集客方法や告知ツール(SNS・メール)も最適化する必要があります。
コンセプト設計とプログラム作成のポイント
イベント全体の印象を左右するのがコンセプト設計です。どんな体験を提供したいのか、参加者に何を持ち帰ってもらいたいのかを形にする工程です。
コンセプト設計の基本
- イベントのキーワードやスローガンを決める
- 会場の雰囲気や演出、デザインとの一貫性を持たせる
- ブランドの世界観を反映させる
続いて、プログラム作成では「時間軸」と「流れ」を意識します。以下のような点が重要です。
- オープニングの演出(映像・音楽・ライト)で印象づけ
- メインコンテンツ(プレゼン、トークセッション、体験ブース)
- クロージング(アンケートやノベルティ配布)
特にリアル会場では、照明・音響・ステージ設計がコンセプトを体現する重要な手段です。オンライン開催では、映像・配信機材の品質や、双方向性の確保が成否を左右します。
運営準備に必要な作業とスケジュール管理術
イベントの成功には、事前準備の精度がすべてを左右すると言っても過言ではありません。企画段階での方針が決まったあとは、現場での実務に落とし込む必要があります。ここで鍵になるのが、タスクの見える化と管理体制の構築です。
特に企業イベントでは、関係部署との連携や代行会社への依頼調整も多く、担当者一人で把握できる範囲を超えるケースも少なくありません。そうした中で、「いつ、誰が、何を、どこまでやるか」を明確にするチェック体制が重要になります。
また、当日に向けたスケジュールの逆算も欠かせません。リハーサル日、会場設営日、備品手配期限、告知開始タイミングなどを一覧化することで、業務の抜け漏れを防ぎます。
事前準備のチェックリストと進行管理
運営準備を確実に進めるには、チェックリストの作成と共有が必要不可欠です。プロジェクトの全体像と各段階の進捗状況を「見える化」することで、対応漏れやトラブルの発生リスクを大幅に減らせます。
以下に代表的な準備項目の例を示します。
基本チェック項目例
- イベント概要・目的の社内共有(配布資料・進行方針)
- 開催日・会場の決定と予約
- タイムスケジュールの策定と進行表の作成
- スタッフの配置と業務割り当て
- 音響・映像・照明など機材の手配
- 設営・撤去日程の設定
- 関係者への連絡・ブリーフィング
- 受付システム・アンケート設計
- 当日の緊急対応マニュアル作成
管理のポイント
- ExcelやGoogleスプレッドシート、タスク管理ツール(例:Trello、Backlog)を活用
- 定期的な社内ミーティングで進捗確認
- 担当者ごとのToDoリストと期限を設定
- リスクの想定と代替案の事前検討
これらの「見える化」と「進行管理」によって、全体を通じた安定したイベント実行が可能になります。
会場・イベント会場選びと外注・代行の活用法
イベントの実施形式が決まったら、次は最適な会場の選定と外部協力の検討が必要になります。とくにリアルイベントでは、アクセス・設備・対応力などの観点から慎重な選定が求められます。
会場選定時の評価ポイント
- 立地・アクセス(駅近、全国からの交通便)
- 収容人数と会場規模
- 音響・照明・映像設備の有無
- 控室・受付・搬入スペースの充実度
- 会場スタッフのサポート体制
- 近隣施設(駐車場、宿泊施設、飲食など)
選定にあたっては、過去の実績や口コミも参考になります。加えて、会場との契約時には「キャンセルポリシー」や「レイアウト変更可能日」なども確認しておくと安心です。
外注・代行の活用ポイント
- 設営撤去作業や音響・照明・映像の運用はプロに依頼することで品質向上
- 受付管理、機材レンタル、警備・誘導業務なども代行サービスの対象
- 社内の人的リソースが足りない場合は「イベント運営代行会社」へ委託
特に大規模イベントや複数会場同時開催などでは、外注を適切に組み込むことで担当者の負担を大幅に軽減できます。
必要資料の作成と社内共有のコツ
イベント運営では、関係者に共有すべき資料の整備も大変重要です。資料が不十分だと、社内外の関係者間で情報の食い違いが起き、進行に支障をきたします。
作成が必要な主な資料
- イベント全体概要資料(目的、日時、場所、来場対象など)
- スケジュール進行表(タイムテーブル、設営時間、撤去時間)
- 会場図面・レイアウト資料(ブース配置、受付、導線など)
- 担当者リスト(役割分担、緊急連絡先)
- マニュアル(当日の対応手順、トラブル対応策)
社内共有のポイント
- Googleドライブや共有サーバーなどを使い「一元管理」
- 更新履歴が分かる形式で保存・管理(例:ファイル名に更新日を記載)
- 社内説明会・ブリーフィングの実施
- 当日資料の「紙+デジタル」両対応での配布
資料作成と共有を徹底することで、誰が読んでも理解できる運営体制が構築され、現場での混乱や質問対応の負担も軽減されます。
役割分担とチーム編成で円滑な運営を実現
イベント運営の現場では、明確な役割分担と指揮系統の構築が成功の鍵を握ります。どんなに優れた企画や資料があっても、実行段階での混乱が生じてしまえば、来場者の満足度は大きく低下してしまいます。
特に中〜大規模の企業イベントでは、業務内容が多岐にわたり、当日もリアルタイムで判断すべき場面が多く発生します。そのため、スタッフごとの担当範囲と責任を明確にし、全体を統括するチーム体制の構築が求められます。
また、主催企業内だけでなく、外注先や会場側、協力会社との調整も必要になります。これらを想定した「段階的な連携設計」が円滑な運営を生み出すポイントです。
スタッフの配置と担当作業の明確化
イベント運営では、誰が・何を・いつまでに・どうやって行うかを明示しなければ、現場は混乱してしまいます。これを防ぐために重要なのが、スタッフの配置計画と作業の割り振りです。
主な役割の分類と例
- 全体ディレクター
- 全体進行の統括、トラブル時の最終判断
- 進行管理担当
- スケジュール管理、演出・ステージの進行調整
- 受付・誘導担当
- 来場者対応、参加者リストの確認、案内資料配布
- 会場・備品管理担当
- 設営状況の確認、音響・照明・映像機材の管理
- 連絡・報告担当
- 社内外の連絡窓口、報告書作成
各ポジションに必要なスキル・人数・交代体制をあらかじめ計画し、スタッフマニュアルを作成して全員に共有しておくと、当日の混乱や人的トラブルを未然に防止できます。
主催・関係者との連携体制の作り方
イベントの主催者は、単に指示を出すだけでなく、関係者を束ねて円滑な意思決定を図るハブ的存在となる必要があります。とくに複数部署や社外パートナーが関与するプロジェクトでは、早い段階からの連携設計が重要です。
連携体制構築のステップ
- 関係者リストの作成
- 所属、氏名、役割、連絡先を明記し常に最新版を管理
- 定例ミーティングの実施
- 担当者ごとの進捗共有や課題の早期解決に寄与
- ドキュメント一元管理
- 資料・スケジュール・指示書などをクラウド上で共有(GoogleDriveなど)
- 決裁ルートの明文化
- 予算承認や変更時の判断基準を明確にし、混乱を防止
また、連携を深めるには「口頭だけでなく書面で確認する」ことが重要です。タスクの可視化とコミュニケーションの徹底により、ミスや漏れを最小限に抑える運営が実現します。
外部パートナーとの調整と交渉ポイント
イベントでは、映像制作会社、音響スタッフ、設営会社、警備会社、機材レンタル業者などの外部パートナーとの連携が必要不可欠です。こうした外部協力者との関係性を築くことが、現場の品質向上と業務効率化に大きく貢献します。
外部調整の基本ポイント
- 契約時に業務範囲と責任範囲を明確化
- どこからどこまでがパートナーの担当かを合意しておく
- 連絡窓口の一本化
- 担当者を社内で一人に絞り、情報伝達のズレを防止
- 事前ブリーフィングの実施
- 会場下見やリハーサルを兼ねた説明会を開催
- 見積書・スケジュールの段階的提出
- 進行管理と費用管理の両面で効果的
特に交渉時は、予算の明示とスケジュールの柔軟性の確認が肝要です。また、過去の実績や口コミ、柔軟な対応力も判断材料となります。
外部パートナーは“協力者”であると同時に、イベントの一員でもあります。単なる「外注先」としてではなく、運営チームの一部として扱う姿勢が、信頼関係を強化し、結果的にイベント全体の品質向上につながります。
当日運営で失敗しないための対応とポイント
どれほど入念に準備しても、イベント当日には想定外の事態が発生する可能性があります。本番対応力を高めるには、事前の段取りと現場での柔軟な判断力の両方が求められます。
特に企業イベントでは、来場者の印象が企業イメージに直結するため、細部まで行き届いた対応が重要です。タイムスケジュールの正確な運用、トラブル発生時の即時対応、そして参加者への丁寧なフォローが、イベント全体の評価を左右します。
以下では、当日運営で失敗しないために押さえておくべき3つの主要ポイントを解説します。
タイムスケジュールの管理と進行表の活用
イベント当日は、分単位のスケジュール管理が求められます。事前に作成した進行表が、運営スタッフ全員の“行動の指針”となります。
進行表に記載すべき項目例
- 各プログラムの開始・終了時刻
- スタッフの配置と担当者名
- 備品や機材の準備タイミング
- アナウンスや誘導のタイミング
- リハーサル・本番の実施手順
進行表は、紙で配布するほか、スマートフォンなどで確認できる共有形式での配信も効果的です。GoogleスプレッドシートやPDFなどで事前に全員に配布し、最新の更新日を明記しておくと情報の混乱を防げます。
また、進行表は1人の責任者が管理するのではなく、全スタッフが理解・参照できる状態にしておくことが重要です。これにより、イレギュラー対応もスムーズに進行します。
トラブル対応とリスクヘッジの考え方
イベント当日に発生するトラブルには、会場トラブル、機材不良、スタッフ遅延、参加者対応ミスなど多岐にわたるリスクが存在します。これらを未然に防ぎ、発生時にも迅速に対処するためには、事前の備えと想定力が求められます。
想定しておくべき主なトラブル
| 想定トラブル | 発生シーン | 事前対策 | 担当者 |
| 機材トラブル(音響・映像) | リハ・本番中 | 予備機材の手配・前日リハーサル実施 | 機材担当・テクニカルチーム |
| スタッフの急な欠勤 | 開場直前 | 交代要員の事前確保 | 人事担当・ディレクター |
| 交通トラブル・来場遅延 | 遠方からの来場時 | 会場周辺の交通案内資料の配布 | 運営チーム |
| 参加者からの苦情・要望 | イベント中 | FAQ・対応フローの明文化 | 受付担当・責任者 |
| 天候による開催変更 | 屋外イベント等 | 中止基準の設定と連絡網の整備 | 事務局・主催者 |
リスク対応力は、現場の安心感と安全性を担保する基盤になります。予測可能な範囲だけでなく、想定外の事態にどう対応できるかがプロフェッショナルなイベント運営の評価ポイントです。
参加者対応・アンケート回収のベストプラクティス
イベントの「評価」は、参加者の印象に大きく左右されます。そのため、受付から案内、退場、アンケート回収までの一連の参加者対応を丁寧に設計しておくことが必要です。
スムーズな参加者対応のための工夫
- 受付スタッフへの事前ブリーフィング
- 入場時の案内資料・タイムテーブルの配布
- 会場誘導スタッフによる的確な声掛け
- トイレ・休憩所などの案内表示を明確に
受付業務においては、名簿管理システムやQRコード受付の導入で混雑を防ぎ、スタッフの負担を軽減することができます。
アンケート回収のポイント
- 退場前のタイミングで紙またはWebフォームを提示
- インセンティブ(記念品・クーポン)を用意すると回収率向上
- 設問内容は5〜6問程度に絞り、回答しやすさを優先
回収後は、アンケートの内容を社内で共有・分析し、次回イベントの改善材料とします。特に、「満足度・改善希望・参加理由」などの設問は、マーケティングデータとしても非常に有効です。
告知・集客を成功させるためのマーケティング戦略
イベントの成功には参加者の確保が不可欠です。どれほど優れた企画や会場設営がなされていても、集客が不十分ではイベントの目的は達成できません。そのため、的確なマーケティング戦略の設計と実行が重要です。
特に企業イベントでは、限られた予算やリソースの中で最大限の効果を出す告知手法を検討する必要があります。リアル・オンライン問わず、ターゲットに届く伝え方と効果測定ができる運用体制が求められます。
このパートでは、SNS・メールマーケティングの活用法、エリアやターゲットを広げる全国展開の手法、そして参加率を上げるための「人気イベント化」のポイントを紹介します。
SNSやメールによる効果的な告知方法
近年のイベント集客では、SNSとメールを組み合わせたデジタル告知が主流です。低コストかつ迅速に情報拡散が可能であるため、特に中小企業やスタートアップにも有効です。
SNS運用のポイント
- ターゲット層が多いプラットフォームを選定
- BtoB:Facebook、X(旧Twitter)、LinkedIn
- BtoC:Instagram、Facebook
- イベント開催日から逆算した投稿スケジュールを設計
- ビジュアル重視のクリエイティブを制作
- 開催テーマに合わせたハッシュタグの活用
- 事前告知→参加者の声→当日レポート→アーカイブ拡散の流れで投稿
メール配信の活用法
- 過去イベントの参加者や顧客データベースに配信
- 件名で関心を引く、本文はシンプルにイベントの魅力を訴求
- 申込ボタン・LP(ランディングページ)への導線を明確に設計
- ステップメールでリマインド送信を活用
さらに、既存の営業活動と連携させてDM配布や電話案内を併用することで、よりパーソナルな集客活動も可能になります。
全国展開を見据えたプロモーション手法
イベントの効果を広域に波及させたい場合や、複数都市での開催を検討している場合には、より戦略的なプロモーション設計が求められます。
全国展開時のマーケティングポイント
- エリアごとの関心やニーズを調査(都道府県別の検索傾向など)
- 地方メディア・地域ポータルサイトとのタイアップ
- 交通費や宿泊費に対するインセンティブ(例:一部補助、クーポン発行)
- 地方開催の事例紹介やレポートをSNSやメールで活用
- ハイブリッド開催による遠方ユーザー対応(リアル+オンライン)
特に日本全国を対象としたプロモーションでは、地域性に合わせた訴求と集客チャネルの選別が重要です。東京・大阪・福岡などの主要都市と、それ以外の地方都市では情報の受け取り方や関心度が異なるため、訴求軸の最適化が必要です。
また、出張イベントや巡回型セミナーの形式を取ることで、全国展開のブランド構築やリード獲得にもつながります。
人気イベントにするためのポイントとは?
イベントを単なる「開催」から「話題化」「ブランド化」するためには、参加者の満足度を高め、再参加・紹介を促す仕掛けが必要です。
人気イベントを作るための要素
- 明確なテーマとユニークな切り口
- 例:トレンドワードを取り入れたタイトル設計、業界ニーズに即した内容
- 講演者・登壇者の魅力(専門家、インフルエンサーの起用)
- 来場者特典やノベルティ(体験、資料、限定情報など)
- SNSでの拡散を意識した演出(フォトブース、ハッシュタグ施策)
- 過去の実績・事例を活用した信頼性の訴求
さらに、イベント後のレポート公開・動画アーカイブ配信・アンケート結果のシェアといった「継続的な関係構築」の仕掛けを組み込むことで、参加者のロイヤルティを高められます。
最終的には、「また参加したい」と思わせる体験設計が、人気イベントを生む最大の要素です。
まとめ:初めてでも実施できる企業イベントの運営マニュアル
■初めてでも安心。段階を追って実行すれば、企業イベントは成功させられる。
企業イベントの運営は、一見すると複雑で難しそうに見えるかもしれませんが、正しいステップを踏み、関係者と連携しながら進めることで確実に成果を出すことが可能です。以下に、本記事で解説した重要ポイントを整理します。
☞企業イベント成功のための運営ステップ
- 目的とターゲットの明確化
- 企画の初期段階で、開催目的と来場者像を具体的に定義する。
- 効果的な企画立案とプログラム設計
- コンセプトとテーマに一貫性を持たせ、魅力的な体験設計を行う。
- 万全な事前準備とスケジュール管理
- チェックリストと進行表を用い、タスクとリソースを可視化する。
- 明確な役割分担とチーム体制構築
- 担当者ごとの業務内容を明確にし、関係者との連携フローを整備する。
- 当日の対応力と安全な進行運営
- タイムスケジュールを軸に、リスクを想定した柔軟な対応体制を構築。
- 効果的な告知と集客施策の実行
- SNSやメールを活用し、全国的な展開にも対応可能なプロモーションを展開。
- イベント後のフォローアップと次回への反映
- アンケートやデータをもとに、課題を洗い出し次回改善へとつなげる。
イベント運営は単なる“業務”ではなく、企業の価値を伝え、顧客との信頼を築く戦略的活動です。本マニュアルの内容を自社の事業や業界に合わせてカスタマイズすれば、初めての担当者でも高品質なイベント運営を実現できます。
よくあるご質問
質問:企業イベントの規模はどのように決定すべきですか?
回答:
イベントの規模は、目的やターゲット、想定される参加者数、予算、会場の収容人数などを基に総合的に判断します。特にリアル開催では、レイアウト設計や人員配置、安全対策にも影響するため、早い段階で検討することが重要です。
質問:イベント業務を効率化するツールやシステムには何がありますか?
回答:
タスク管理にはBacklogやTrello、スケジュール調整にはGoogleカレンダーやTimeTree、資料の共有にはGoogleDriveやBox、アンケート回収にはGoogleフォームやSurveyMonkeyなどがよく使われます。これらを組み合わせて業務を可視化・効率化します。
質問:スタッフの教育や研修はどの段階で実施するべきですか?
回答:
リハーサル前のタイミングで、役割ごとのブリーフィングやマニュアルの読み合わせを実施するのが理想です。イベント前日には、設営・機材確認と合わせて現場での動きを共有する研修を行うことで、当日の混乱を防げます。
質問:外注パートナーを選ぶ際の判断基準はありますか?
回答:
実績・信頼性・見積もりの妥当性・対応スピード・技術力などが基準になります。過去のイベント支援経験や、同業種での制作事例があるかも確認ポイントです。可能であれば現地下見や対面での打ち合わせも行いましょう。
質問:オンラインイベントとリアルイベントの併用(ハイブリッド開催)の注意点は?
回答:
両形式に対応する配信環境(音響・照明・映像)の構築が必要です。また、現地参加者とオンライン参加者それぞれに最適な案内、進行、フォロー設計が求められます。チャット・Q&A・アンケートなど、双方向の工夫も忘れずに。
お役立ち資料
CASE STUDY
創業以来培ったノウハウとデータをもとにまとめたハンドブックです。
「初めての展示会で何をやったら良いかわからない」「効率的に成果を出すブースづくりについて知りたい」、そんな方におすすめです。
本資料は展示会出展社さま、展示会出展をご検討されている方に向けて作成した資料です。 同業他社さまには資料ダウンロードをご遠慮いただいております。申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。